3.闇金への対応策
貸金業規制法の改正で上限金利の引き下げが決定して以来、消費者金融業者の新規融資の成約率が低くなっています。審査基準は金利が低いほど高くなるので当然のことですが、問題は借入ができなかった人が次にどこへ行くのかということが問題です。
どうしても借入しなければいけないせっぱ詰まった状況では、怪しいと思っていても広告に惹かれて闇金に手を出してしまうケースも少なくないと思います。
闇金は携帯電話番号を連絡先にすることから090金融とも言われますが、貸金業者は広告には固定電話番号を表記することが義務付けられているので、携帯電話だけの広告はその時点で非合法の闇金であることが確定します。
基本的には1,2万円の貸出で数十万円を請求する手口で、契約書を交わすこともないのでいくら支払えば終わるのかもわかりません。非合法であるため法律で禁止されている勤務先への督促も平気で行うため、脅迫に近い形でお金を支払わざるを得なくなります。
少ない金額を南下も返済するため借りた側はいくら支払ったのかもわからなくなる状況ですので、一度闇金にはまってしまうと抜け出せなくなってしまいます。
闇金から借入する以前に現在の債務を整理することを考える必要があるのですが、誰にも相談できず客観的な判断ができなくなった状態では、闇金に手を出すのも不可抗力なのかもしれません。多重債務者の防止策として改正が行われた貸金業規制法ですが、逆に闇金の被害者を増加させているのは皮肉な結果です。
闇金に引っかかってしまった場合でも、非合法の業者から借入した金銭の返済義務はありません。無登録業者である闇金の貸付行為自体が不法なものであり、民法の不法原因給付に該当するため、業者が特定できる場合には債務不存在の通知を送ることで法的には支払義務がなくなります。
しかし、現実的に個人で闇金に対抗するにはそれなりの法知識と強い精神力が必要となります。特に女性では対抗することは不可能です。そのため弁護士などの専門家に相談することが最良の方法です。
TV番組の特集などで実態を見ると、大声を出して相手を威嚇する業者がほとんどで、こういった業者に対抗するにはかなりの精神力が必要です。
しおさいの会のように非営利で支援活動を行っているところもありますが、やはり他の債務も含めて弁護士に相談して整理をすることが最良の方法です。闇金を利用することになった原因を解決しないとまた同じことになる可能性が高いからです。